要援護者支援体制構築
窓(H21.7.28)NO83
「要援護者支援体制」
昨年後半から、仙台市長の要請を受けて、民生委員児童委員、社会福祉協議会、町内会の3者がその構築に動き始めた。
最初に市長から要請を受けたのは、高齢者調査を担う民生委員児童委員であった。平成20年6月のことであった。社会福祉協議会としては、この体制は町内会の全面的な協力なしに、いや町内会が前面に出て、動かない限りできないと考え、行政に町内会長への強い働きかけをお願いした。
しかし、行政によって町内会長への説明が実施されたのは11月に入ってからである。説明会では、「この体制構築をなぜ民生委員児童委員が町内会長に先駆けて動くのか」「民生委員が要援護者を調べたのだから民生委員が体制を構築すればいいことで、町内会が動く必要があるのか」など、地域のことは町内会が仕切ってきたというプライドを著しく傷つけられた町内会長の批判の渦の中で、うやむやに説明会を終了するという、甚だ情けない会であった。しかもいまだに町内会長の中には、民生委員との連携に積極的になれない方もいる。地域住民の中に新たな体制を構築しようとするときの戦略が行政の壁を破れないまま、地域に放り投げられているように思う。
民生委員児童委員の担当部局は、健康福祉局。町内会長を所管するのが企画市民局。これがなかなか連携が取れない。市民の生命を守るという大切な活動を行うにしても、活動主体は住民であるから、指導はしても実際その組織がどのように構築されていく、実質的に機能するのか等には責任が問われない。まして、他部局とかかわることは、他部局に極力任せるほうが良い。その分仕事が減る。連携を進めようとすることは他部局に迷惑をかけることになる。よって現場がどうなるのかに意識が向かないようだ。行政は縦割り組織で横の連携はきわめて難しいと改めて実感した。
7月26日防府市で起きた大雨による被害は、床上浸水111件、家屋全壊30件という大きな被害を出した。このような被害が出てから、行政が災害対策本部に集いヨコの情報共有がなされるのが常である。
宮城県沖地震が30年以内に99%の確立で発生するといわれている現在、行政のヨコの連携がなされないことを嘆いてばかりいられない。私は、社会福祉協議会の一員として、社協の特色を活かし、行政の間と間に接着剤のようにもぐりこむことにした。
まず、民生委員を所管する保健福祉センター、町内会を束ねるまちづくり推進課を訪ねることから始めた。保健福祉センターの管理課長(民生委員児童委員を所管)は、私の話を熱心に聞き取り、自ら民生委員と町内会長、地区社協役員への周知方法を検討し、自ら資料を作成し始めている。町内会長の行政への猛烈な苦情にも私と一緒に立ち向かい始めている。
町内会長を所管するまちづくり推進課長は、町内会長の名簿開示を条件付で認めてくれた。私がこれからすことは、民生委員の担当町内を明確にし、民生委員個々に知らしめることから始めた。町内会長と民生委員はなかなか連携が取れていないのが現状であるからである。互いに顔を知り合うことから始めるよう地区社協会長へも要請した。
「社協はアメーバーだ」と気により、地域に福祉ニーズによって、姿を変幻自在に変化させ、入り込む。そんなイメージで要援護者支援体制構築に一助となるべく動いている。
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